ムーランルージュ+アメリカン・コンフォート
シェフのヨーカム氏が「一目惚れした」というインテリアは、まさしくムーランルージュの世界。深紅のレザーシートにベルベットのカーテン、ヴィンテージのポスターとそのゴージャスさにうっとりしてしまう。
しかし、気後れすることなかれ。メニューはいたってカジュアル。フレンチビストロ+アメリカントラディショナルといったところだ。ローカルな食材にこだっているというヨーカム氏の料理は、リラックスして楽しめるよう気取らないものばかり。秋にかけて旬を迎える3種のトマトはロックフォールチーズとバジル、ビネガーでシンプルにいただくから、トマトの甘さが引き立つ。ショートリブはナイフがいらないほど柔らかく煮込まれ、季節の野菜たちが彩りを添える。そして忘れてならないのがチョコレートスフレ。お腹がいっぱい、甘いものが嫌いなんて人も、一口味わってみて。リッチなチョコとコアントローの利いたクリームが混ざって、外はふっくら、中はしっとり、ふわふわ軽いデザートに仕上がっている。
「大きなレストランだから、キッチンはいつも戦争。でも、全員が自分の持ち場を完璧にこなして、すべてがうまくいく瞬間があるんだ。そんな時がいちばんうれしいよ」。オープンキッチンで客の反応を伺いながら、ボスとしての顔ものぞかせるヨーカム氏であった。
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