BRIDGE U.S.A. JAPANESE INFO-TAINMENT MAGAZINE
コミュニティー クラシファイド ブリッジラジオ 週末お出かけ情報
TOP 個人売買 求人 La Cuisine 天命開道 HELP!! 法律相談 Movies/Books/Music
HELP!! 法律相談
  Backnumber
文:杉浦(岩城)尚子(日本、ニューヨーク州弁護士)

日本の年老いた親が心配…A

Question

 日本にて単身で暮らす65歳の父は最近物忘れが多少増え、また脳卒中の家系であるため将来の自分の生活の心配をしています。現在の判断能力にはおおむね問題はありません。父によい法的な支援はありますか。

Answer

 信頼できる親族や知人、弁護士、司法書士、社会福祉士などとの間で任意後見契約を締結することが考えられます。

Question

 任意後見とはどのような制度ですか、またその手続は?

Answer

 任意後見契約とは、本人の判断能力がしっかりしているとき、あるいは以前と比べて忘れっぽくなったという法定後見の「補助」類型程度*のときに、本人自らが信頼している人物等に対して、予め将来判断能力が低下した際に希望する生活、財産管理や身上監護等についての話をしこれらの事務を委任する契約です。この契約は公正証書によって作成し、登記をすることが必要です。実際に、本人の判断能力が低下し、家裁で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約書が発効し、契約に従った任意後見人による後見事務が始まります。任意後見人は任意後見監督人に対して、定期的に後見事務内容を報告します。

*「補助類型」:以前と比べて忘れっぽくなった(判断能力が不十分)方への裁判所により選任される補助人による支援

Question

 任意後見人には、どのようなことをお願いできますか。

Answer

 たとえば、預貯金、家賃・年金等定期的な収入、定期的な支出に関する管理、生活費の送金、日用品の購入、介護サービスや施設入所等の手続き、死後の事務処理(葬儀、埋葬に関する事務、家財道具等の処分に関する事務、相続管理人の選任等の付属的な事務)などを委任することが考えられます。

Question

 法定後見と任意後見は、どのように選択すればよいのでしょうか。

Answer

 法定後見の補助類型に該当し、本人に不十分ながらも判断能力がある、という場合はどちらの制度を利用するか選択可能な場面です。
 判断能力があるうちに自ら信頼する人を選別できるのが任意後見の利点です。また法定後見では判断能力の不十分さを指摘することになり本人のプライドが傷つけられるという場合には、任意後見を選択するとよいでしょう。ただ、法定後見人が有する「取消権」(民法13条所定事項に関する)は、任意後見人にはありません。たとえば、本人が詐欺的な投資話を信じて勝手に預貯金を取崩しリスクの高い投資をした場合でも、任意後見人は後から本人の行為を取消せません。本人の状況等から後見人が取消権を行使する場面が予測されるようなら初めから法定後見を選択するか、または最初は任意後見を選択しても後に改めて法定後見の申立をするという二度手間を覚悟する必要があります。

Question

 任意後見はどのような場合に終了するのですか。

Answer

 本人や任意後見人の死、法定後見の開始、任意後見契約の解約、後見人による不正行為などの法定の解任事由がある場合です。任意後見の解約は、任意後見監督人の選任前はいつでも公証人の認証を受けた書面による解約が可能ですが、監督人選任後つまり任意後見契約の効力発効後は、家裁による許可が必要です。

Question

 任意後見契約締結にあたり、気をつけることはなんですか。

Answer

 本人と任意後見受任者との年齢差がその1つです。たとえば、本人65歳で契約を作成し、81歳で認知症を発症し任意後見事務を開始。その後本人が100歳まで生きた場合には、合計で35年間となります。その間、任意後見人受任者のほうに、健康問題や認知症の問題などが発生し得ます。
 仮に、弁護士などの職業後見人を選ぶときは年齢差や後見人が病気等になった場合の組織的なバックアップの可否、あるいは個人ではなく組織自体との契約を検討するとよいでしょう。年齢の近いご夫婦間で、互いを任意後見人に指定する場合には、代理人がさらに代理人を選任できる復代理権を授与することが考えられます。

Question

 任意後見契約と組み合わせるとよい契約には?

Answer

 公正証書による任意後見契約を作成した後に、実際に本人が認知症を発症して任意後見契約が発効するまで(本人の判断能力がある期間、以下「発効前の期間」といいます)は、場合によっては数年から数十年の期間がありえます。その間、任意後見受任者が本人の健康状態を確認するなど本人との定期的なコンタクトをとることを約束する契約を「見守り契約」といい、これとの組み合わせが考えられます。また、これより一歩進んで、発効前の期間にも、煩わしい財産管理や身上監護の事務などの代理を委任する「任意代理契約」を締結する場合もあります。どちらの契約も委任内容は当事者間で柔軟に取り決めることができます。
 さらに、遺言との組み合わせで、死後の財産整理を同時に取り決めることが考えられます。逆に遺言作成を決意した時には任意後見契約との組み合わせを検討するとよいでしょう。たとえば本人が相続人Bに財産を渡すとの遺言を作成しても、認知症を発症したが故に本人の死の前に相続人Aが勝手に本人の財産を浪費しつくし、結局相続財産がなくなってしまっては、せっかくの遺言も無意味になってしまいます。

以上は一般理論に基づくもので、個々のケースに対する法律アドバイスを目的としたものではありません。

虎ノ門総合法律事務所
東京都港区虎ノ門5-13-1
虎ノ門40MTビル3階
E-mail: japaneselaw@translan.com
Tel: 日本 03-3431-8793
(日本語・英語対応可能)

 

サッカー
社会人サッカー、サッカースクール情報
広告のお問い合わせ
年間購読のご案内
Copyright (C) 2007 Bridge USA All Rights Reserved. Powered by  専用サーバーのレンタル〜Linux系/Windows搭載専用レンタルサーバーホスティングサービス / ネットショップ・ブログの開設にはWEBKEEPERSのレンタルサーバー