機密情報(トレード・シークレット)をどう管理するか?
トレード・シークレットとは何ですか?
トレード・シークレットとは企業が利益を生み出すのに必要な機密情報のことです。具体的には商品成分、営業方法、市場計画、財政予想、デザイン、顧客・価格リストなどを示します。
トレード・シークレットは独特なものであったり、非常に複雑なものである必要がありますか?
いいえ、特に複雑である必要はありません。しかし、顧客リストのように単純な機密情報を得ることで競合相手より優位になるとすれば、それもトレード・シークレットといえるでしょう。
自分の持つ情報がトレード・シークレットに値するかどうかはどのように判断するのですか?
その情報が (1)会社外でどの程度認知されているか (2)社内でどの程度認知されているか (3)社内でどの程度重要視されているか (4)会社や競合相手にとってどの程度価値があるか (5)どれだけの時間、労力、お金をかけて得たものなのか (6)コピーされたり、入手するための難易度はどの程度か といったことから判断できます。
トレード・シークレットはトレードマークやコピーライトのように連邦政府に登録するものですか?
いいえ。トレード・シークレットを管理する連邦法や規制体系はありません。各州によって異なりますが、トレード・シークレットを管理するのは、判例法や州法、「Restatement of Unfair Competition」と言われる法論文、「The Uniform Trade Secrets Act」といわれるモデル法となります。
登録制度がないのであれば、どのように保護するのですか?
自分自身で秘密を維持する努力をすることが重要になります。経営者であれば、社内で秘密維持規定を設けるべきです。 たとえば、 (1)情報へのアクセスを規制する (2)秘密事項保持契約を従業員と結ぶ (3)秘密事項としたい情報のリストを作成し、定期的にアップデートし、従業員に回覧し認知させる (4)秘密事項としたい情報にスタンプを押すなど明確にする (5)退職者を対象にした面接を行い、秘密事項保持契約の内容を徹底させる (6)秘密事項契約を顧客や第三者とも結ぶ などがあります。
トレード・シークレットが他者に盗まれ使用された場合にはどんな対応がありますか?
法的な措置を望むのであれば、裁判を起こす必要があります。裁判所は相手に対し、その情報の使用や第三者への開示の禁止命令や、情報返還や廃棄命令を出すことができます。また金銭的な賠償請求も可能な場合があります。トレード・シークレットを使用されたことで、損失した利益、相手が得た利益、また場合によっては、罰則金の請求も可能です。
トレード・シークレットの不正使用裁判で相手方の言い分としてはどんなものがありますか?
もっとも一般的なものは、秘密性の欠如と独自の情報であるというものです。訴えられた立場としては、トレード・シークレットが適切な方法で保護されていなかったと反論することでしょう。情報を適切に保護できる状況にも関わらず、それが行われていなければ、裁判所は、その情報はトレード・シークレットではないと判断することでしょう。情報は会議や雑誌で一般に発表されたり、第三者が適切な方法で独自に作成されたものであれば、トレード・シークレットとは見なれません。
以上は一般理論に基づくもので、個々のケースに対する法律アドバイスを目的としたものではありません。
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