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2014年09月04日
不健全メディアが育つ土壌の根源とは
■「出版不況」という言葉が生まれて、かなりの時間が経つ。すっかり慢性化している状態なので、もはや「不況」とは言えない。となると現実は厳しい。「衰退産業」と認めるしかないのだと思う。弊誌の本紹介コーナーでも、日本の出版物の売れ筋ランキングを掲載しているが、1から3位はゲーム本、4位は東野圭吾氏の文庫本、5位はタレント本という状況だ。

■日本の大手出版社に勤務する友人は、「我々の業界は、もう売れるならなんでも出すってところまで追い詰められている」とぼやく。韓国や中国を攻撃する出版物ばかりが多いのもそのせいらしい。「韓国人による沈韓論」「日本と韓国は『米中代理戦争』を闘う」「 日本と韓国は和解できない 」「『反日』の秘密 朝鮮半島をめぐる巨大な謀略」 …等々。すべてここ1か月の間に出版された本だ。刺激的な見出しの雑誌類を入れたら、きりがない。

■この傾向は、尖閣諸島など領土をめぐる緊張が起きた2010年ごろから始まった。「文化人」枠のしたり顔のタレントらがずらりと並ぶテレビ討論番組も、こうしたテーマばかりが目につく。売れる本ならなんでもの出版社同様、視聴率がとれるテーマならなんでも、なのかもしれない。この風潮を怖いと思うのは私だけではあるまい。

■『嫌』でもなく『呆』でもなく日本とアジアを示唆する本はないのだろうか。いうまでもなく日本を取り巻く国際社会は、中国や韓国だけではない。そちらに気を取られている間に、アラブ社会や南米、EUやロシア、さらにアメリカだって日本にいろいろ仕掛けてきている。

■ところで先日、30代前半の日本人男女5人と話す機会があった。大手企業に勤める男性の悩みに驚いた。「僕は本を読み終えられないんです。本を読むのは大事だと思うんですが、どうしても途中で投げ出してしまう」。
これに呼応した日本の大学院で助手をしている女性も「私も雑誌なら大丈夫だけど、普通の小説とか、ムリ。どうすれば完読できるんですか」。

■暇ならスマホ、という彼らの多くは、様々な断片情報を大量に摂取することへの抵抗は皆無。しかし1つのテーマを長く時間を掛けて読み解くのは飽きるし、時間ももったいないと感じるらしい。「それに最後まで読んでも明確な答えが出てこないものも多いじゃないですか」。そこで本を読むにはそれなりの基礎体力がいる、という話をしてみた。教科書やガイドブックは読んでざっくりスキャンして概要を掴んだら7割終了。学校ならそこからは記憶が勝負になるが、読書は違う。記憶しなくてもいいけど精読にチャレンジしないと面白さにぶつからないんだ、と言ったら「その精読ってやつのハウツーはあるんですか」ときた。

■オトナは若者の意欲を削いではいけないし、なにより今後の出版未来を担っていただく大事な読者様を育てねばならんと思い、無い知恵をなんとかひねり出した。「とりあえず本をきちんと疑ってみること」。「誤植探しではないよ」と言ったがウケなかったので、とりあえず続けた。「疑問をもつ精神を発揮しないと理解は深まらない。ビジネス書でも歴史の本でも、小説でも、どれも疑問を持って読むと面白くなる」。

■読書の本質が伝わったかどうかは不明だ。
しかし、嫌韓・反中の本ばかりが今溢れているのは、それが正しいからではなく、売れるから|せめて、そんなことに気付く人々が増えることで、日本の出版やテレビ、メディア社会が健全に育つことを切に望む昨今なのである。


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